eMAXISとeMAXIS Slimの違いとは?eMAXIS SlimがeMAXISの高性能版!

違い

有名なインデックスファンドシリーズに、三菱UFJ国際投信が運用するeMAXISシリーズがあります。

そして、調べてみると、普通の「eMAXISシリーズ」と、「eMAXIS Slimシリーズ」というよく似た2つのシリーズがあることに気づくと思います。

この2つは何が違い、どちらが良いのでしょうか?

記事タイトルで答えを言ってしまっている気もしますが(笑)、詳しく解説していきます。

eMAXISとeMAXIS Slimの違いとは?eMAXIS SlimがeMAXISの高性能版!

eMAXISとeMAXIS Slimの違いについては、「eMAXIS Slim」が「eMAXIS」の高性能版だと考えてもらって構いません。

それでは、なぜ高性能な「eMAXIS Slim」と、低い性能の「eMAXIS」の2つが売られているのでしょうか。

それを説明するためには、eMAXISシリーズの歴史を語らなければなりません。

時は今からおよそ10年前。2009年10月にさかのぼります。

まず、eMAXISシリーズが登場

私が投資を始めた2009年ごろ、当時は低コストのインデックスファンドが販売され始めた時代で、その筆頭がSTAMインデックスファンドシリーズでした。

STAMインデックスファンドシリーズの発売から遅れることおよそ2年。

三菱UFJ国際投信がそれに対抗する低コストのインデックスファンドシリーズを発表します。

それが、eMAXISシリーズだったのです。

当時はSTAMかeMAXISかという2強時代でした。

インデックスファンドのコスト競争が始まる

eMAXISシリーズが発売された2009年以降の相場というのは、ちょうどリーマンショックからの市場の回復期にあたります。

この頃投資を始めた人は、皆どんどん儲かっていき、投資は盛り上がりを見せました。

インデックス投資も徐々に広がりを見せ、STAMとeMAXISシリーズ以外にも続々と新シリーズが開発され、市場に投入されていきました。

インデックスファンドの訴求ポイントは、なんといってもコストの安さです。

そこで、「既存のインデックスファンドシリーズよりも、当社の新シリーズの方がコスト(信託報酬)が安いですよ。」というコスト競争が盛んに行われるようになったのです。

コスト競争に対応できなくなったeMAXIS

発売当時は日本で1、2を争う低コストなインデックスファンドだったeMAXISシリーズでしたが、他社の新シリーズの展開に押され、徐々にその地位を脅かされていきます。

そこで、eMAXISも対抗してコスト(信託報酬)を引き下げたいところでしたが、そこには大きな壁がありました。

私たちが支払う信託報酬というのは、すべてが運用会社に行くわけではありません。

通常、運用会社と、その投資信託を販売している金融機関とで折半されます。

つまり、運用会社だけで信託報酬の引き下げを決定できるわけではなく、その投資信託を販売している金融機関の了承も必要になるわけですね。

だって、信託報酬を下げれば、その分、販売している金融機関の収入も下がってしまうわけですから。

eMAXISシリーズは、発売以降どんどん販路を広げ、ネット証券はもとより、全国各地の地銀、郵便局でも取り扱われるようになっていました。

その分、信託報酬引き下げの同意をすべての金融機関から得ることは、非常に困難になってしまっていたのです。

コスト競争に対応したeMAXIS Slimシリーズの登場

そこで、三菱UFJ国際投信は、既存のeMAXISシリーズでのコスト競争をあきらめ、新しいシリーズを投入することでコスト競争に対応しようとします。

その新しいシリーズが、eMAXIS Slimシリーズです。

eMAXIS Slimシリーズ最大の特徴は、「他社が信託報酬を下げたら自分たちも対抗して信託報酬を下げ、業界最安を目指し続ける」と宣言していることです。

eMAXISシリーズの歴史を先ほどお話しした通り、信託報酬は販売会社と折半するため、運用会社の一存で決めることはできません。

どうして他社が信託報酬を下げたら自分たちも下げると宣言することができたのでしょうか。

その理由はこうです。

eMAXISシリーズは販路を広げたため、信託報酬を引き下げたいときに、すべての金融機関の同意を得ることが難しいという問題がありました。

そこで、eMAXIS Slimシリーズでは最初から販路を絞り、「他社が信託報酬を下げた場合、eMAXIS Slimシリーズも信託報酬を下げる」ことにあらかじめ合意できる金融機関とだけ、販売を委託する契約を結んだのです。

このような契約を結んでおくことで、事実上、運用会社=三菱UFJ国際投信の意向だけで信託報酬の引き下げが行えるようになったのです。

この画期的な手法によって、eMAXIS Slimシリーズは、多くのインデックス投資家の支持を獲得しています。

eMAXISシリーズは窓口販売用として活躍

このように、eMAXIS Slimシリーズは、コスト競争に対応できなくなったeMAXISシリーズの高性能版として発売されました。

ただ、低コストを実現するために、その販売経路は主にネット証券会社に限定されています。

最近の若い世代は、ネット証券を駆使した投資信託の取引を苦も無く行うことが出来る人が多いでしょう。

そういう人は、もはや過去の存在となったeMAXISシリーズを購入する理由はありません。

しかし、日本の金融資産の大半を保有すると言われる高齢者は、「ネット証券は使い方がわからない。金融機関の窓口で投資信託を買いたい。」という人がまだまだ多いでしょう。

販路を広げ、全国各地の地銀や郵便局で購入できるようになったeMAXISシリーズは、そういったニーズに応えるにはうってつけです。

eMAXISシリーズは、eMAXIS Slimシリーズよりもコストが高く、性能が低いと言わざるを得ませんが、その豊富な販路を生かして、金融機関の窓口販売用としての役割を果たしています。

まとめ

以上、eMAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズの違いについて、そして、現在も2つのシリーズが売られている理由について解説してきました。

eMAXIS Slimシリーズは、コスト競争に対応できなくなった旧式のeMAXISシリーズの高性能版です。

しかし、コスト競争に対応するために、販路を主にネット証券に絞っています。

そのため、ネット証券を使うことができ、より良い商品を求める人にはeMAXIS Slimシリーズを、ネット証券が使えず、金融機関の窓口での購入を希望する人にはeMAXISシリーズを提供するという役割分担がなされ、2つのシリーズが継続して販売されています。

ネット証券でもeMAXISシリーズは販売されていますが、ネット証券が使える人は迷わずeMAXIS Slimシリーズを選んでください。

金融機関の窓口での購入を希望する方は、eMAXISシリーズを選ぶことになると思いますが、旧式とはいえ、現在でも悪い商品ではないので、安心して購入していただいてよいと思います。

ただ、今後は、eMAXIS Slimシリーズが年々、主流になっていくのは間違いありません。

そのことだけは、頭に入れておいてください。

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