
こんにちは。FP3級に93.3%の得点で合格した針井です
- FP3級を受験してみたいけど、合格率って何%なんだろう?
- 試験団体が2つあるみたいだけど、合格率に差はあるのかな?
- FP3級って昔と比べて難しくなってたりするのかな?
資格試験を受ける時には、やっぱり合格率が気になりますよね!
そこで、FP3級試験の合格率を、試験科目や試験団体ごとにわかりやすく解説します。
- 最新のFP3級試験合格率
- 過去9年分のFP3級合格率の推移
- 日本FP協会ときんざいの合格率の違い
FP3級の受験を考えている人はもちろん、「FP協会」と「きんざい」のどちらで受験するか迷っている人も、参考にしてくださいね!
【2021年9月】FP3級最新の合格率


まずはFP3級の最新の合格率を見ていきましょう。
2021年9月に実施されたFP3級試験の合格率は次の通りです。
試験団体 | 科目 | 合格率 |
---|---|---|
共通 | 学科試験 | 55.6% |
FP協会 | 資産設計提案業務 | 65.5% |
きんざい | 個人資産相談業務 | 36.3% |
きんざい | 保険顧客資産相談業務 | 33.7% |
それぞれの科目の合格率について、さらにわかりやすく解説していきますね。
FP3級学科試験の合格率


FP3級学科試験の合格率は55.6%です。
この結果から、次のことがわかります。
- FP3級試験に申し込んだ人の半分以上は合格している
- 受験して不合格になった人はおよそ2割
- 不合格になった人と同じくらいの人が試験を受けに行っていない
全体の20%以上の人に当日急用が発生するとは考えにくく、勉強が間に合わなかったため棄権した人が多いと考えられます。



マジメにがんばれば受かりそう!
FP3級実技「資産設計提案業務」の合格率(日本FP協会)


FP3級実技試験「資産設計提案業務」(日本FP協会)の合格率は65.5%です。
この結果から、次のことがわかります。
- 申し込んだ人の大半が受験し、合格している
- 受験して不合格になった人は約15%
- 受験して不合格になった人よりも棄権した人の方が多い
FP協会の実技「資産設計提案業務」は、しっかり勉強すれば合格しやすい試験と言えそうです。



みんなちゃんと対策してるんだね
FP3級実技「個人資産相談業務」の合格率(きんざい)


FP3級実技試験「個人資産相談業務」(きんざい)の合格率は、36.3%です。
この結果から、次の3つがわかります。
- 申し込んだ人のうち、合格できるのはおよそ3分の1
- 受験して不合格になった人がおよそ半分
- 試験を棄権した人は少ない
「FP3級は楽勝!」と言われることもありますが、「個人資産相談業務」は落ちる人の方が多い試験です。



合格できる人の方が少ない!
FP3級実技「保険顧客資産相談業務」の合格率(きんざい)


FP3級実技試験「保険顧客資産相談業務」(きんざい)の合格率は、33.7%です。
この結果から、次の3つのことがわかります。
- 合格・不合格・棄権の数がちょうど3分の1ずつ
- 受験して不合格になった人が、合格した人よりも少し多い
- 棄権した人の数が他の実技試験と比べてダントツに多い
合格率の数字だけを見れば、FP3級の実技試験の中で最難関の科目です。



棄権者が多いのは、難しくてあきらめちゃうのかも
FP3級の棄権者を含まない合格率
FP3級試験を受験した人(棄権者を含まない)の合格率を計算すると、次のようになります。
試験団体 | 科目 | 合格率 |
---|---|---|
共通 | 学科試験 | 71.2% |
FP協会 | 資産設計提案業務 | 80.5% |
きんざい | 個人資産相談業務 | 43.3% |
きんざい | 保険顧客資産相談業務 | 48.7% |
この結果から、次の3つのことがわかります。
- 学科試験はきちんと対策すれば合格は難しくない
- FP協会の実技は、きちんと対策すればほとんど合格できる
- きんざいの実技は、受験した人の半分以上が不合格
大切なのは、きちんと対策することと、勉強に挫折せず受験することの2つだと言えそうですね。
「FP3級の試験内容はどのくらい難しいのかな?」と気になった人は、次の記事を参考にしてください。
»【高得点合格者のホンネ】FP3級の難易度は簡単すぎ?難しい?
FP3級合格率の推移


最新のFP3級合格率について理解したところで、次はFP3級の合格率の推移を確認しておきましょう。
直近の合格率だけでなく、大きな流れとして理解しておくことが大切だからです。
- 学科試験の合格率は上昇傾向
- FP協会の実技試験は難化傾向
- きんざいの実技試験は難化傾向
それぞれの試験科目について、わかりやすく解説していきますね。
FP3級学科合格率の推移


上のグラフがFP3級学科試験の合格率の推移です。
この結果から、次のことがわかります。
- 学科試験の合格率は全体として上昇傾向
- 2018年~2020年にかけて合格率が低迷
- 2020年以降、合格率は回復
教材が充実し、受験ノウハウも多く出回るようになったため、昔よりも合格しやすくなっています。



2020年9月には最高の合格率を記録
FP3級実技「資産設計提案業務」合格率の推移(日本FP協会)


上のグラフがFP3級実技「資産設計提案業務」(FP協会)の合格率の推移です。
この結果から、次の3つがわかります。
- 「資産設計提案業務」の合格率は低下傾向
- 実施月による合格率の変動が少なく、比較的安定して推移
- 2021年5月試験で最低の合格率を記録
以前は簡単と言われていたFP協会の実技も、最近は徐々に難化傾向にあります。



2021年5月試験は「難しい!」とちょっとした騒ぎになったよ
FP3級実技「個人資産相談業務」合格率の推移(きんざい)


上のグラフがFP3級実技「個人資産相談業務」(きんざい)の合格率の推移です。
この結果から、次の3つのことがわかります。
- 「個人資産相談業務」の合格率は低下傾向
- 合格率の幅が30%~70%と、実施月による変動が大きい
- 2020年9月に最低の合格率を記録
合格率が70%を超えた時もありましたが、近年は合格率がかなり下がっていることがわかります。



合格率が昔の半分に!
FP3級実技「保険顧客資産相談業務」合格率推移(きんざい)


上のグラフがFP3級実技「保険顧客資産相談業務」(きんざい)の合格率の推移です。
この結果から、次の3つのことがわかります。
- 「保険顧客資産相談業務」の合格率は低下傾向
- 合格率が1度も50%を超えたことがなく、難しい試験
- 2018年~2020年にかけて合格率は30%以下に低迷
実施月によっては7割以上の人が不合格になる、FP3級の最難関実技試験です。



2018年5月の合格率はわずか24.1%!
FP3級試験の難化傾向
FP3級の学科試験は合格率が安定していますが、実技試験は徐々に難しくなってきています。
実技試験は応用問題が多く出題され、学科試験よりも難化しやすい性質があるからです。
- 「資産設計提案業務」▶2021年に最低の合格率を記録
- 「個人資産相談業務」▶合格率が過去の半分まで低下
- 「保険顧客資産相談業務」▶合格率が50%を超えたことが1度もない
これからFP3級試験に挑戦する人は、実技試験をしっかり対策することが必要になります。
FP3級試験の難化傾向への対策


「カンタン」と言われているFP3級試験も、実技試験をしっかり対策しないと合格できないことがわかりました。
そこで、FP3級の実技試験を攻略するためのポイントを3つ解説します。
- テキストに時間を使いすぎない
- 過去問題集を完璧にする
- 予想模試を活用する
合格率の低い実技試験も、しっかり対策すればかならず合格点を取ることができますよ!
FP3級の実技試験で合格点が取れない理由
FP3級の実技試験の合格率が下がっている主な原因は、実技試験の対策が十分できていない人が多いからです。
実技試験で難しい応用問題が出題されるようになっているのに、市販教材も受験生の意識もそれに対応できていません。
- FP3級テキストのページ数が多くて読み終わらない
- 問題集は学科試験対策からはじまるので実技は後回し
- 実技試験の問題数が少なすぎる問題集が多い
逆に言えば、上記の3つに注意して勉強すれば、実技試験も合格できますよ。



多くの受験生は実技の勉強不足!
テキストに時間を使いすぎない
FP3級の実技試験攻略のために大切なのは、テキストを読むことに時間をかけすぎないことです。
テキストに時間をかけすぎると、時間が足りなくなって実技試験対策がおろそかになります。
- テキストを読むのに思ったより時間がかかる
- 学科試験の勉強が試験直前までずれ込む
- 実技試験の勉強をする時間がない
テキストの代わりに「オンスク.JP」のような動画講義サービスを利用すれば、短時間でインプットを終わらせることができるのでおすすめです。



実技対策は最後になる人が多いから、時間切れに注意!
過去問題集を完璧にする
実技試験の問題を解けるようにするためには、過去問題集を完璧にすることが大切です。
なぜなら、実技試験の応用問題はテキストを読んだだけでは解けないから。
- 学科試験のような単純な知識問題は少ない
- 計算問題の解き方はテキストでは身につかない
- 図表の読み取り問題は実践練習をしないとコツが身につかない
「FP3級重要過去問スピード攻略」のような解説の詳しい問題集を使えば、独学でも理解しやすいですよ。



実技問題のパターンを覚えてしまおう
予想模試を活用する
最後の仕上げとして、FP3級の予想模試の活用をおすすめします。
実技試験の最近の難化傾向に対応できていない問題集も多く、問題集だけでは不安があるからです。
- 最近の難化傾向に対応した過去問が掲載されていない
- 出題パターンが網羅できていない
- 実技問題はおまけ程度にしか載っていない
予想模試は資格予備校のTACから出版されています。
また、当サイトが主催する「FP3級1ヶ月合格講座」の受講生には、無料で予想模試をプレゼントしているので、良かったら参加してみてください。



演習量をしっかり確保しよう!
実技試験の対策が重要
これからFP3級試験を受ける人にとっては、実技試験の対策が重要になると考えています。
Twitterでたくさんの受験生をフォローしていますが、失敗パターンの多くが「学科合格・実技不合格」です。
- FP3級実技の難易度が少しずつ上がっている
- 実技の難化傾向に市販教材の対応が追いついていない
- 実技対策の重要性がまだ受験生に浸透していない
これからFP3級に挑戦する人は、実技試験の勉強時間を十分に確保してくださいね。
FP3級試験団体による合格率の違い


FP3級試験は「日本FP協会」と「きんざい」の2つの団体で実施されていますが、「きんざい」の実技試験の方が「日本FP協会」よりも合格率が低くなっています。
FP協会の「資産設計提案業務」と、きんざいの「個人資産相談業務」の合格率の推移を比べてみましょう。


この背景には、試験問題の難しさ以外にも、試験団体によって受験生のレベルが違うという事実が隠されています。
どういうことなのか、わかりやすく解説していきますね。
受験生のレベルの違い
実は、「日本FP協会」でFP3級試験を受験する人たちの方が、「きんざい」で受験する人たちよりもレベルが高いという事実があります。
2つの試験団体で共通問題となっている学科試験について、「日本FP協会」の受験生の合格率の方が高いのです。


FP協会の実技試験の合格率が高いのは、「FP協会の受験生が優秀だから」という可能性もあります。



きんざいの方がモチベーションの低い団体受験が多いという話も
レベル差を考慮したシミュレーション
そこで「レベルの高いFP協会の受験生が、きんざいの実技試験を受験したらどうなるか」というシミュレーションをしてみましょう!
シミュレーションは次の方法で行います。
- FP協会ときんざいの学科試験の合格率の差を計算する
- きんざいの実技試験の合格率に①で計算した合格率の差を足す
- FP協会の実技と、②で補正したきんざいの実技の合格率を比較する
結果は次のようになりました。


興味深いことに、FP協会もきんざい(補正後)も、平均の合格率はほぼ同じになりました!
科目 | 平均合格率 |
---|---|
資産設計提案業務 | 67.8% |
個人資産相談業務(補正後) | 68.4% |



きんざいは実施月によって合格率の差が大きいのが特徴だね
FP3級はしっかり勉強すれば合格可能
FP3級試験は、「日本FP協会」「きんざい」のどちらで受験したとしても、しっかり勉強すれば合格可能です。
FP協会の方が合格率は高いですが、FP協会の受験生はレベルが高いから合格率も高いのです。


2つの試験団体のレベル差を簡易的に補正すれば、どちらの実技試験も同じくらいの合格率になるので、きんざいで受験する人も安心してくださいね。
FP3級試験合格率のまとめ


FP3級試験の最新の合格率は次の通りです。
試験団体 | 科目 | 合格率 |
---|---|---|
共通 | 学科試験 | 55.6% |
FP協会 | 資産設計提案業務 | 65.5% |
きんざい | 個人資産相談業務 | 36.3% |
きんざい | 保険顧客資産相談業務 | 33.7% |
また、各科目の合格率を長期的に分析してみると、次の3つがわかりました。
- 学科試験の合格率は上昇傾向
- FP協会の実技試験は難化傾向
- きんざいの実技試験は難化傾向
これらの事実から、FP3級に合格するための重要なポイントは、実技試験をしっかり対策することだと言えそうです。
また、実技試験の合格率は「FP協会」の方が「きんざい」よりも高いですが、FP協会の受験生の方がレベルが高いことが合格率に影響しています。
FP3級はしっかり勉強すれば必ず受かる試験ですので、おすすめ教材や当サイトの「FP3級1ヶ月合格講座」を活用し、ぜひ合格をつかみとってくださいね!