投資信託を運用している運用会社はたくさんありますが、その中で人気のある会社、つまり、純資産総額(運用残高)の大きい運用会社はどこなのでしょうか?
インデックスファンド業界では絶大な人気を誇る、eMAXIS Slimシリーズを手掛ける三菱UFJ国際投信は、どれくらいのポジションにいるのでしょう?
そんなことが気になったので、調べてみました。
投資信託運用会社の「純資産(運用残高)ランキング2019」
運用会社別の純資産ランキングと、各運用会社の市場シェアについて調べてみたので、報告したいと思います。
ちなみに、今回ご紹介するのは、個人投資家向けに設定する公募投資信託の純資産ランキングです。
機関投資家向けの私募投資信託や、法人や年金などに対する投資顧問業務は含みません。
運用会社別「純資産ランキング2019」
現在、日本で投資信託の運用を手掛ける運用会社は80社ほどありますが、その上位10社をご紹介します。(2019年1月時点)

現在、純資産総額(運用残高)のトップに立つのは、日本の巨人、野村ホールディングス傘下の野村アセットマネジメントです。
運用資産残高は30.3兆円と、他を大きく突き放しています。
第2位は野村のライバル、大和がランクインしました。
純資産総額(運用残高)は15.6兆円と、野村のおよそ半分になっています。
さて、我らがeMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJ国際投信ですが、第4位にランクインしました。
その純資産総額(運用残高)は、10.1兆円です。
ちなみに、eMAXIS Slimシリーズの合計残高は、2019年2月にやっと1,000億円を超えたところですから、三菱UFJ国際投信が運用する投資信託の中で、eMAXIS Slimシリーズが占める割合というのは、まだまだごくわずかであるということがわかります。
運用会社別「市場シェア2019」
続きまして、各運用会社の市場シェアを見てみることにいたしましょう。

上位3社で市場の55%を占有し、上位10社で市場の84%を占有しています。
1位の野村アセットマネジメントの市場占有率は、28%です。
マーケティングの世界におけるランチェスター戦略によると、26.1%の市場シェアが下限目標値とされ、次のように説明されています。
トップの地位に立つことができる強者の最低条件。安定不安定の境目。これを下回ると1位であっても、その地位は安定しない。
戦国マーケティング株式会社
つまり、絶対的ではないにせよ、運用会社の中で野村アセットマネジメントは、安定した強者の地位を築いているということができます。
それでは、4位の我らが三菱UFJ国際投信はどうでしょうか。
三菱UFJ国際投信の市場シェアは9%です。
これは、ランチェスター戦略における6.8%の存在目標値をクリアした水準になります。
6.8%を超えると、市場に存在が認められます。一方、影響を及ぼす力はないので本格的な競争には巻き込まれません。ひたすら自社製品の普及に取り組めばよい時期です。発売から時が流れても7%を超えないようなら勝ち目はありません。撤退の判断基準にも使われます。
戦国マーケティング株式会社
現在は、個人投資家の中でインデックス投資が拡大を続けている時期で、かつeMAXIS Slimシリーズがインデックスファンド市場を支配する途中の段階だと考えています。
今は小さな規模だとしても、eMAXIS Slimシリーズは、10年後には必ず大きく育つでしょう。
ランチェスター戦略の言うとおり、ひたすら自社製品の普及に取り組めば良い時期なのかもしれません。
まとめ
以上、運用会社の純資産総額(運用残高)のランキング、および各運用会社の市場シェアを調べてみました。
どの運用会社が市場シェアを握っているのかなんて、これまで考えたこともなかったので、私も非常に興味深かったです。
野村は別格として、2位の大和から5位のAM-Oneまでは混戦状態です。
今後、どの運用会社が抜け出すのかも、非常に興味深いですね。
eMAXIS Slimシリーズを運用する三菱UFJ国際投信も、この上位グループにしっかり入っていることがわかったので、さらに安心して投資することができるようになりました。
また、2020年になったら、最新状況をレポートしたいと思います。
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