
こんにちは。FP3級に93.3%の得点で合格した針井です
- FP3級の実技試験は選択制って本当?
- FP3級の実技はどの科目を選んだら良いの?
- FP3級の実技対策を教えて!
FP3級試験は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」の2つの試験団体が実施していて、実技試験の内容が異なります。
よく考えずに申し込んでしまうと、実技試験で不利になってしまうことも!
そこで、この記事ではFP3級の実技試験について徹底解説します。
- FP3級実技試験の仕組み
- FP3級実技試験の選び方
- FP3級実技試験の対策
これからFP3級試験の申し込みをする人は、この記事を読めば後悔しない選択をすることができますよ!
FP3級実技試験の仕組み


FP3級試験は2つの試験団体が実施しており、どっちで受験するかによって実技試験の内容が変わります。
どの実技試験で合格したとしても、FP3級の資格自体の価値は同じです。
試験団体 | 実技試験科目 |
---|---|
FP協会 | 資産設計提案業務 |
きんざい | 個人資産相談業務 保険顧客資産相談業務 |
この3つの実技試験にどのような違いがあるのか、わかりやすく解説していきますね。
FP3級実技各科目の範囲
FP3級実技試験は、科目によって出題範囲が違うので注意してください。
「FP協会」は全範囲からまんべんなく出題されるのに対して、「きんざい」は専門性の高い問題が出題されます。
出題 範囲 | 資産 設計 | 個人 資産 | 保険 顧客 |
---|---|---|---|
ライフプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
リスク管理 | 〇 | × | 〇 |
金融資産運用 | 〇 | 〇 | × |
タックスプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
不動産 | 〇 | 〇 | × |
相続 | 〇 | 〇 | 〇 |
学科試験は「FP協会」も「きんざい」も共通の問題です。



試験団体によって実技試験の傾向が異なるよ
FP3級実技各科目の問題数・配点
FP3級実技試験は、試験団体によって問題数や配点も異なります。
「FP協会」は問題数が多く、問題によって配点に差はありません。
「きんざい」は問題数が少なく、問題によって配点に差をつけています。
試験科目 | 配点・問題数 |
---|---|
資産設計 | 5点×20問 |
個人資産 | 3点×10問 4点×5問 |
保険顧客 | 3点×10問 4点×5問 |
合格点はどの試験科目も60%と同じになっています。



6割得点した人は全員合格だよ
FP3級実技各科目の受験者数


FP3級実技試験で1番人気があるのが「資産設計提案業務」です。
FP3級を受験した人の半分以上が「FP協会」で申し込み、「資産設計提案業務」を選択しています。
試験科目 | 申込人数 |
---|---|
資産設計提案 | 45,998人 |
個人資産相談 | 14,905人 |
保険顧客資産 | 22,975人 |
みんなと同じ実技試験が受けたいなら、「FP協会」で申し込みましょう。



僕もFP協会で受験したよ
FP3級の実技試験は慎重に選ぶこと
FP3級の実技試験をどの科目で受けるかは、慎重に選ぶようにしてください。
なぜなら、実技の試験科目によって出題範囲や出題傾向がまったく異なるからです。
- FP協会は全範囲から出題。きんざいは専門性が高い。
- FP協会は問題数が多く、きんざいは少ない
- 科目によって人気に大きな差がある
次の章では、FP3級のおすすめ実技についてわかりやすく解説していきますね。
FP協会の実技を選ぶべき理由5選


FP3級の実技試験は、「FP協会」の「資産設計提案業務」で受験することをおすすめします。
なぜなら、「資産設計提案業務」がもっとも合格しやすく、勉強もしやすいからです。
- FP協会の方が合格率が高い
- FP協会の方が難易度が安定
- FP協会の方が解きやすい
- FP協会は出題範囲に偏りがない
- FP協会の方が対応教材が多い
特にこだわりがなければ、「FP協会」で受験しておけば間違いないですよ!
FP協会の方が合格率が高い
「FP協会」の実技試験は、「きんざい」の実技試験「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」と比べて、合格率が高くなっています。
過去10年で1度だけ「きんざい」の方が合格率が高かった時がありますが、それ以外はすべて「FP協会」の圧勝です。


「FP協会」と「きんざい」の受験生にレベルの差があることも考える必要はありますが、合格率が高いのはやっぱり安心ですよね。



FP協会の合格率の高さは、受験生のレベルが高いのも理由の1つ!
FP3級試験の合格率については、次の記事で徹底分析しています。
»【2022年】FP3級最新合格率と合格率の推移を解説!FP3級は難化している!?
FP協会の方が難易度が安定
「FP協会」の「資産設計提案業務」は、難易度が安定している点でもおすすめです。
「きんざい」の実技試験と比べて、試験の実施回による合格率の変動がとても少なくなっています。
試験科目 | 最高 | 最低 | 差分 |
---|---|---|---|
資産設計 | 74.4% | 61.4% | 13.0% |
個人資産 | 70.1% | 31.6% | 38.5% |
保険顧客 | 48.6% | 24.1% | 24.5% |
「個人資産相談業務」と「保険顧客資産相談業務」は、試験の実施回による合格率の差が激しいのが少し不安ですよね。



自分が受ける回の問題が難しかったら・・・((((;゚Д゚))))
FP協会の方が解きやすい
「FP協会」の「資産設計提案業務」は、「きんざい」の実技試験と比べて解きやすいのも特徴です。
その理由は、毎回必ず出題される定番問題が多いから。
例えば、問2では毎回キャッシュフロー表の計算問題が出題されています。




これらの定番問題はパターンを覚えておけば確実に得点できるので、対策が立てやすいのです。



6つの係数を使った計算問題も定番!
FP協会は出題範囲に偏りがない
「FP協会」の「資産設計提案業務」は、出題範囲に偏りがない点もおすすめです。
「きんざい」の実技試験は出題されない分野がある分、専門性が高くなっています。
出題 範囲 | 資産 設計 | 個人 資産 | 保険 顧客 |
---|---|---|---|
ライフプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
リスク管理 | 〇 | × | 〇 |
金融資産運用 | 〇 | 〇 | × |
タックスプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
不動産 | 〇 | 〇 | × |
相続 | 〇 | 〇 | 〇 |
苦手分野を避けて得意分野を生かすこともできますが、範囲が絞られるとそれだけ難しい問題が出題される点には注意してください。



「FP協会」は広範囲な分、基本的な出題が多いよ
FP協会の方が対応教材が多い
「FP協会」の「資産設計提案業務」は、対応している教材が多いのも特長です。
「FP協会」で実技試験を受験する人が多いので、教材のコンテンツや誌面も「FP協会優先」になる傾向にあります。
教材 | 対応実技試験 |
---|---|
オンスク.JP | ○資産設計提案業務 ×個人資産相談業務 ×保険顧客資産相談業務 |
スタディング | ○資産設計提案業務 ○個人資産相談業務 ×保険顧客資産相談業務 |
岩田美貴の FP3級問題集 | ○資産設計提案業務 ○個人資産相談業務 ×保険顧客資産相談業務 |
「FP協会」の実技に対応していない教材はほとんどないので、気に入った教材を選びやすいですよ。



「きんざい」で受験する人は教材購入時に注意してね
FP協会でも勉強しなくて良いわけではない
「FP協会」の実技を選ぶべき理由5選について解説してきましたが、注意してほしいのは、「FP協会」で受験すれば勉強しなくても受かるわけではないということです。
なぜなら、「FP協会」の実技試験も少しずつ難化してきているからです。


「FP協会」の実技合格率が高いのは、「FP協会」で受験する人のレベルが高いからでもあります。
しっかり対策して試験にのぞんでくださいね。
「FP協会」で受験することを決めた人は、次の記事で試験日程について確認してくださいね。
»【2022年】FP3級試験日程・合格発表日|後悔しない申し込み方法を解説
きんざいの実技を選んだ方が良い人3選


FP3級の実技は「FP協会」で受験するのがおすすめですが、もちろん全員がそうすべきだというわけではありません。
きんざいの実技「個人資産相談業務」「保険顧客資産相談業務」を選んだ方が良い人もいます。
- 勤務先から指示されている人
- 保険業界で働いている人
- 特定分野がどうしても苦手な人
この3つに当てはまる人は、「きんざい」の実技を受験するのもアリですよ!
勤務先から指示されている人
FP3級を受験する人の中には、自発的に受験する人だけでなく、会社指示で団体受験する人もいます。
金融関係の仕事をしている場合は、FP試験の受験を推奨されていることが多いようです。
会社から「きんざい」での受験を指示されている場合は、その指示に従うしかありません。
その場合は「どうしてFP協会で受けちゃダメなのか」と考えるより、「どうしたらきんざいの実技に合格できるか」を考えた方が良いですよ。



「きんざい」もしっかり勉強すれば受かる!
保険業界で働いている人
保険業界で働いている人は、「きんざい」の実技「保険顧客資産相談業務」を受験するのも良いと思います。
仕事と試験内容が直結しているからです。
- 試験の内容が仕事に直結している
- 仕事の知識が試験に直結している
- 試験勉強と仕事に相乗効果がある
3科目の中で1番難しい実技試験ですが、専門性を高めるためにぜひ挑戦してみてください。



逆に保険に興味や関わりがない人は選びにくい科目だね
特定分野がどうしても苦手な人
FP3級の試験範囲のうち、「リスク管理(保険)」「金融資産運用」「不動産」がどうしても苦手な人は、「きんざい」の実技試験を受けるのもアリ。
「きんざい」の実技試験では、これらの科目が出題されない実技を選ぶことができるからです。
出題 範囲 | 資産 設計 | 個人 資産 | 保険 顧客 |
---|---|---|---|
ライフプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
リスク管理 | 〇 | × | 〇 |
金融資産運用 | 〇 | 〇 | × |
タックスプランニング | 〇 | 〇 | 〇 |
不動産 | 〇 | 〇 | × |
相続 | 〇 | 〇 | 〇 |
ただし、「資産設計提案業務」の方が解きやすい出題が多いので、どうしても苦手な場合にだけ検討しましょう。



苦手は克服しよう!
きんざいの実技もしっかり対策すれば大丈夫
事情により「きんざい」の実技試験を受験する人も、心配する必要はありません。
なぜなら、難しいと言われる「きんざい」の実技も、しっかり勉強すれば必ず合格できるからです。
- 学科試験対策を万全に
- 過去問のパターンを覚える
- 十分な問題演習をする
次の章では、FP3級実技試験を攻略する具体的な方法について、わかりやすく解説していきますね。
FP3級実技の対策方法3選


FP3級の実技試験は、意識的にしっかり対策する必要があります。
なぜなら、過去のFP3級試験と比べて、実技試験が少しずつ難しくなってきているからです。
- 学科試験対策をする
- 過去問のパターンを覚える
- 演習量を増やす
この3つの対策でFP3級実技試験を攻略していきましょう!
FP3級の実技試験は難化傾向
FP3級の実技試験は、難化傾向にあります。
「FP協会」「きんざい」ともに、実技試験の合格率が少しずつ下がってきているのです。


以前は申し込んだ人の70%が受かる時期もありましたが、難しくなった現在ではしっかり対策する必要があります。



楽勝だったのは昔の話!
学科試験対策をする
FP3級実技試験対策のポイント1つ目は、「学科試験対策をする」ことです。
なぜなら、学科試験対策として勉強したことが、実技試験でそのまま出題されることも多いから。




学科試験も実技試験も出題範囲は同じなので、学科試験対策で学んだことは実技試験につながりますよ。



学科の点数が伸びると実技も伸びる!
過去問のパターンを覚える
FP3級実技試験対策のポイント2つ目は、「過去問のパターンを覚える」ことです。
FP3級の実技試験は、毎回必ず出題されるお決まりのパターン問題があります。




毎回必ず出題される問題に絶対正解できるようにしておくだけで、合格はグッと近くなりますよ。



定番問題は必ず得点源に!
演習量を増やす
FP3級実技試験対策のポイント3つ目は、「演習量を増やす」ことです。
パターンを覚えるためには、ある程度の問題数をこなす必要があります。
問題集の中には、実技試験問題の掲載数が足りないものもありますので、上記の予想模試などを使って強化していきましょう。



数をこなすことも必要!
過去問をしっかり対策すれば合格できる
FP3級の実技試験は、昔と比べ難しくなったとはいえ、対策すれば必ず合格できます。
なぜなら、過去問をやり込むことで十分合格点に到達するからです。
- 学科試験対策で得点力アップ
- 定番問題を覚えて得点力アップ
- 演習量を増やして得点力アップ
上記3つの対策をすれば、どの実技試験科目を選んでも合格できますよ!
FP3級実技試験のまとめ


FP3級の実技試験は試験団体ごとに次の3つの科目にわかれています。
試験団体 | 実技試験科目 |
---|---|
FP協会 | 資産設計提案業務 |
きんざい | 個人資産相談業務 保険顧客資産相談業務 |
特に事情がなければ、人気も合格率も高い、日本FP協会の「資産設計提案業務」を選択するのがおすすめです。


FP3級の実技試験は年々難しくなってきていますが、次の3つのポイントを意識して対策すれば、十分合格できる試験です。
- 学科試験対策をする
- 過去問のパターンを覚える
- 演習量を増やす
1人で合格できるか不安な人は、独学をサポートする講座を開講しているので、ぜひ参加してくださいね!