さわかみ投信は暴落時に損失を回避できたのか?

株価暴落

先日、ネットでこんな記事を見つけました。

この記事の要旨はだいたい次のような感じです。

  1. インデックスファンドに投資したとしても、市場全体が下落していたら利益は出ない。(例:バブル崩壊後の日本市場)
  2. しかし、アクティブファンドなら、相場下落時のリスクマネジメントによって、市場下落時の損失を最小限に抑えられる(可能性がある)。
  3. よって、長期投資でも実はアクティブ投信が有利(かもしれない)。

要は、「インデックスファンドに投資していると、相場下落時に真っ逆さまに落ちていくけど、アクティブファンドに投資していれば、ファンドマネージャーが下落を抑えてくれるよ。」とおっしゃっているわけです。

しかし、なにしろ例が一つも挙げられていないので、筆者の主張が正しいのか確認しようがありません。

そこで、アクティブファンドは本当に、相場の下落時に損失を抑える力があるのか、自分で少し調べてみることにしました。

さわかみ投信は暴落時に損失を回避できたのか?

記事によると、アクティブファンドならどんな投信でも下落を抑えられると言っているわけではなく、優秀なファンドマネージャーじゃないとダメだというようなことが書かれています。

そこで、日本を代表するアクティブファンドの老舗、さわかみ投信にご登場いただくことにしましょう。

さわかみ投信は、1999年にさわかみファンドを設定し、20年間も相場の世界で生き残っている立派な運用会社です。

そんなさわかみ投信が運用するさわかみファンドであれば、相場下落も回避できたのではないでしょうか。

というわけで、早速検証です。

さわかみ投信は、2018年12月の暴落を回避できたのか?

最近の相場の急落で記憶に新しいものと言えば、2018年12月の相場下落でしょう。

そこで、さわかみ投信は2018年12月の暴落を回避していたのか検証してみることにします。

さわかみファンドは主に日本株に投資をする投資信託ですので、TOPIXに連動するインデックスファンドと比較してみましょう。

上のグラフを見てみると、たしかにさわかみファンドは、TOPIXと比べて、相場下落時の損失をいくぶんか抑えることに成功しているようです。

これが、記事中で筆者が主張するリスクマネジメントの妙というやつですかね。

しかし、検証期間をさらに1ヶ月伸ばしてみたところ、さわかみファンドもTOPIXもトントンになってしまいました。

良く見てみると、12月27日から1月4日にかけて、小さな相場の下落があります。

TOPIXはそれほど下落していませんが、さわかみファンドはこの時結構ガツンと落ちてしまっているため、12月の下落を抑えることで稼いでいたリードがなくなり、TOPIXとトントンになってしまったようです。

結論としては、さわかみ投信は、12月の暴落による損失を少し抑えることに成功しましたが、その後すぐにTOPIXよりも大きな損失を出してしまい、結局のところインデックスファンド並の成績に落ち着いてしまったということになります。

まとめ

とある記事で主張された「アクティブファンドは相場下落時は損失を抑えられるからインデックスファンドよりも有利」説。

まさかの「検証結果一切なし」という記事でしたので、僭越ながら私が一例を出してみました。

確かに、アクティブファンドはインデックスファンドと比べて、相場下落時の損失を抑えられる可能性はあります。

それは実は当然のことで、アクティブファンドはインデックスファンドと組み入れ株式が多少なりとも異なるわけですから、損失がインデックスファンドよりも偶然少なくなることだってあるわけです。

アクティブファンドがインデックスファンドよりも有利だと言うのであれば、アクティブファンドは相場下落時に損失を偶然以上の確率で抑え続けなければなりません。

そして、損失を抑えるだけではダメで、相場上昇時には、その上昇についていかなければなりません。(相場下落時に損失を抑えるだけなら、株式に投資しない現金を一定割合持っておけば良いだけです。)

さわかみファンドは2018年12月の相場下落では最終的にインデックスファンドを上回ることに失敗しましたが、次は成功するかもしれません。

あるいは、他のファンドなら、今後継続して記事中にある「リスクマネジメントの妙」を発揮し続けてくれるのかもしれません。

そうだとしても、その確実な見分け方を提示してくれない限り、アクティブファンドに投資してインデックスファンドよりも大きな利益を手に入れようという目論見は、それこそ「見果てぬ夢」となってしまうでしょう。

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