株式とリートって、どっちが儲かるの?

株式や債券といった資産と比較して、サブ的なポジションとして扱われることも多いリート(不動産投資信託)。

しかし、リートも債券と比べて、ハイリスクハイリターンの資産に位置付けられます。

そうであれば、株式とリートでは、どちらがリターンが大きいのでしょうか。

2009年から2018年までの最新のデータを使用して検証してみました!

なんと!リートのリターンは株式を上回る!?

検証を行うにあたり、2009年10月28日に設定された次の4つの投資信託のパフォーマンスを比較することにしました。

  • eMAXIS 国内リートインデックス
  • eMAXIS TOPIXインデックス
  • eMAXIS 先進国リートインデックス
  • eMAXIS 先進国株式インデックス

それぞれのファンドで多少の信託報酬の差はあるので、完全に公平な比較とは言えませんが、おおよその目安として捉えてください。

次のグラフが比較結果です。

なんと!意外なことに、国内リート・先進国リートともに、国内株式・先進国株式を上回る結果となりました。

リートも株式も非常に似た値動きをしているのですが、2015年から2016年にかけて株式が落ち込んだ時期に、リートはそれほど下落しなかったのが、リートのリターンが高い一つの要因だと思います。

このように、株式や債券のサブ的な資産クラスだと考えられがちなリートですが、意外にもそのポテンシャルは高いということが判明しました。

株式ではなくリートに投資すべきか

それでは、今回の検証で判明した通り、リターンの低い株式への投資をやめて、リターンの高いリートへと投資先を変更すべきなのでしょうか。

私は、この結果を受けてなお、そうは考えていません。

その理由は2つあります。

①直近およそ10年のデータに過ぎないから

今回の検証で確かにリートは株式のリターンを上回ってはいましたが、それはここ10年の検証結果にすぎません。

債券と株式の比較においては、各種研究で、過去から一貫して株式の方が長期ではリターンが高くなるという研究結果が出ています。

以前解説した長期では株式の方が債券よりリターンが高いって本当?の記事では、その伝統的な研究結果を最新のデータでも検証し、同様の結果が出たので、信用するという結論を出しました。

しかし、リートが長期的には株式のリターンを上回るという研究結果は、今のところ私は聞いたことがありません。

そのため、今回の検証結果では、偶然リートが株式を上回った可能性を排除することができず、次の10年も高い確率でリートが株式を上回るという確信を持てないのです。

②リートは分散が不十分だから

リートは、不動産投資信託の名前の通り、100%不動産に投資する商品です。

株式のように、金融や製造など、様々なセクターへの分散が効いていません。

そのため、不動産市場が好調な時は好成績を残し、株式をも上回るリターンを叩き出す一方で、不動産市場が不調に陥れば、株式を下回るリターンに終わることが容易に想像できます。

このように、リートには集中投資の側面があり、ここに資産の大部分を投じるのはリスク管理の観点から望ましくないのではないかというのが私の意見です。

例えば、サブプライムローン問題の時に、リートは大きく下落しました。

結果的にその後リートは回復したのですが、まさに危機の真っただ中で、自分の資産、しかもそれなりの大金を、リート市場を信じて投じ続けることができるかと言われると、私個人としては難しいです。

世界の株式市場全体であれば、私は危機の中でも信じ続ける覚悟ができています。

まとめ

以上、最新のデータによる株式とリートの実績比較、およびそれを受けての資産運用についての意見を述べさせていただきました。

長期では株式のリターンがもっとも高いと考えていたのですが、意外にも直近およそ10年では、リートのリターンが株式を上回っていることがわかりました。

しかし、今後の10年・20年もその傾向が続くかと言われるとその確証はなく、伝統的に安定して高いリターンを残してきた株式を信用する方が、無難だろうと思います。

極端な例で言うと、ビットコインも一定期間で見れば、明らかに株式のリターンを上回っていますが、それをもって株式からビットコインに投資先を乗り換えなさいとは言えないということです。

また、リートは不動産への集中投資であるため、投資先のセクターが分散されていないという問題点もあります。

ただ、リートは歴史もありますし、そのポテンシャルが高いことは今回の検証で分かったと思いますので、投資資産の一部をリートで持つという投資戦略は、十分考えられると思います。

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